【新唐人2013年2月17日付ニュース】辰年がすぎ、巳年が来ました。あるアナリストは、“災難続き”だった2012年に別れを告げた中国共産党が、危険が至る所に隠れている“危機四伏”の巳年を迎えたと指摘しています。中国共産党は現在、様々な方面の危機に直面していますが、2013年はさらに激化すると見られています。
2013年に起こりうる、中国共産党政権の存亡に直接的な脅威となっている多くの危機が熱い議論を呼んでいます。では、中国共産党は一体どのような危機に直面しているのでしょうか?
アメリカコロンビア大学の政治学博士李天笑(り てんしょう)さんは、共産党“崩壊の危機”を挙げます。
政治学博士 李天笑さん
「亡党の危機は漸進的な過程です。たとえば2004年から始まった共産党脱退運動。党の付属組織からの脱退を含む『三退』(少先隊 青年団 党員からの脱退)運動が盛んになり、脱退を表明した人はすでに1億人を超え、その数はソビエトの崩壊時よりも多いのです」
また、歴史上の政治運動のつけおよび文化大革命や天安門事件などの元凶は将来、徹底的に調査、追及されるほか、共産党体制自体が清算の危機に直面するだろうと指摘します。
政治学博士 李天笑さん
「例えば習近平が提案した労働教養停止の問題、では労働教養所に監禁しているのは誰なのか? 大部分は法輪功学習者です。ではなぜこれら無実の人々を逮捕・拘束したのでしょうか? 誰が逮捕を指示し、背後の要因は何なのか?もうすぐ江沢民に目が行くでしょう。江沢民は共産党の権力を利用して、迫害と弾圧を行っています。最終的には中共の制度性の問題に調査の目がいくことでしょう」
時事評論家の林子旭さんは、中国共産党が直面する最大の危機は、“人心の危機”だと考えています。
時事評論家 林子旭さん
「共産党内について言えば、見ての通り、中共の官僚たちは今狂ったように海外に資産を移しています。党内の大多数の人がすでに中共に対する自信をすっかり無くしています。党外から見れば、民衆はますます冷静になり、人々の自由への渇望もかつてないほど激発されています。民衆が中共を見捨てつつある中、民衆も急速に中共に対する恐怖から抜け出してきています」
この他、北朝鮮が国際社会から繰り返し警告されたにもかかわらず、2月12日、3回目の核実験を強行。これと同時に、北朝鮮の盟友である中国共産党も国際社会からの注目を集めました。
時事評論家 林子旭さん
「世界を見ると、弱体化を続ける中共を目の当たりにし、多くの西側政府は中共崩壊後のことについて考え始めています。領土紛争が原因で、中共は近隣諸国のほとんどから嫌われています。中共の『兄弟国』たちも次々民主主義に移行し始めており、ちっぽけな北朝鮮さえ中国に対抗しはじめ、勝手に核実験を行っているのです」
北朝鮮による核実験の脅威を受け、中国外交部も非難声明を発表。北朝鮮問題は共産党新指導者習近平総書記の政治IQを試す試練であるとの指摘もあります。
一方、中国の経済学者・茅于軾(ぼう うしょく)さんは、今中国で最も深刻なのは政治問題ではなく、経済問題であると考えています。
経済学者 茅于軾さん
「中国の大きな危機は2つあります。ひとつは不動産バブル、もうひとつは銀行の不良債権です。これは直接的な危機です。2つの問題はすぐにでも弾ける可能性があります」
また、北京では有害スモッグが1ヶ月の間に4度発生しています。日増しに深刻化する環境問題も軽視できないと李天笑さんは指摘します。
政治学博士 李天笑さん
「それに砂嵐や原因不明の地盤陥没など、全て中共が長い間経済を追求した結果です。人民の生存環境を顧みず、破壊し続ければ民衆の抵抗に遭うでしょう。その抵抗と別の危機が結び付き、包括的な危機に変わるでしょう」
林さんは、現在中国共産党がかつてない危機に置かれている中、習総書記が何らかの措置を採ったとしても、それぞれの危機はドミノのようで、一つが倒れるだけで一瞬のうちに中国共産党を崩壊させてしまう可能性があると述べています。
新唐人テレビがお伝えしました。
(翻訳/赤平 編集/坂本 ナレーター/大口 映像編集/工)